初対面で好印象を持たれる話し方5つのポイント



第一印象が肝心

「初対面の相手との会話は、何も話せないから苦手」「黙ってしまうから、きっと自分は良い印象を持たれていないだろう」と思っている方、とてももったいないです。あなたの諦めの気持ちは、知らず知らずのうちに表情や態度に現れ、相手に伝わっています。


初対面での会話は、相手にあなたの第一印象を植え付けるものです。第一印象はその後の付き合いを左右し、印象を覆すには相手と数時間腰を据えて話さなければならない程強いものです。


第一印象が良ければ、ちょっとくらいすれ違いがあったとしても「今日はちょっと調子が悪いのかな」という程度で済みます。反対に第一印象が悪ければ、ちょっとのすれ違いでも「やっぱりこの人とはうまくいかないな」と思われてしまいます。


ビジネスでもプライベートでも「この人と一緒に進んでいきたいな」と思うのは好印象の相手に対してです。それほど大事な初対面の場であなたがそんな気持ちでは、せっかく知り合った相手はあなたから遠ざかってしまいます。漠然とした不安は現実のものとなります。




ポイントは「短く簡潔に」

そこで、今回は初対面の相手との会話が苦手なあなたへ好印象を与える話し方のポイントを6つ紹介します。口下手であれもこれもいっぱいは話せない…という方でも大丈夫です。

なぜなら、好印象を与える話し方の大きなポイントは「短く簡潔に話せること」だからです。あれもこれも長々と話せる人が好印象を与えるわけではないのです。あなたの苦手意識を一度置いておいて、読んでいってください。




好印象を抱くのは、会話のキャッチボールがうまくいく時

「短く簡潔に」と言われ、意外に思ったかもしれません。すらすら流暢に話せる人が話し上手で、そんな人が好印象を持たれると考えている方はとても多いです。でも、そうではありません。


考えてみてください。あなたが初めて会う人で「感じがいいなぁ」と思う人はどんな人ですか?単にすらすら話せる人ですか?では、質問する間もなく、相槌を打つ間もなく、いきなりペラペラ話されたらどうでしょうか?初めての相手です。ちょっと引き気味になるはずです。


初対面の相手を前にすると「何か話さなきゃ」と、かまえてしまう理由はいくつかあります。そのうちの1つが、無意識のうちに自分を良く見せたくて、話すことを一生懸命探そうとするからです。でも、「すごいから」「立派だから」好印象を抱くのでしょうか?


違います。初対面で好印象を抱くのは会話のキャッチボールがうまくいき「この人との会話は楽しいな」と思う時なのです。そして、会話のキャッチボールがうまくいく条件はセンテンスがシンプルであることが第一です。つまり、短く簡潔にということです。もう一つの条件は言葉づかいです。


これら2つの条件を踏まえて、具体的に5つのポイントを紹介します。




好印象な話し方の5つのポイント

①一文を短くする

あれもこれも一度に話そうとしないでください。ポイントは、一番伝えたいことは何か?はっきりさせることです。そして、主語と述語の関係を明確にして、間にいろいろ入れず「。」までの一つの文章を短くすることです。


例えば、「昨日友人の結婚式に出席してきたんだけれども、高校時代の友人でね、15年ぶりに会ってきたんだけれど、そもそも仕事が立て込んでいて、休みを取るのはすごく大変で最初は出席できないかと思ったんだけれども、なんとか調整して行けて会場の〇〇ホテルまで行けて良かったし、あそこはお料理がとても美味しいくて、何より雰囲気が良い中で友人はとても綺麗で幸せそうで、それを近くでお祝いできて良かったよ。」と、ずらーっと話されたらどうでしょうか?


相手は「仕事が大変だった話?」「会場が良い話?」どこに話が展開されるか分からないまま聞くことになります。この場合は「昨日友人の結婚式に出席してきたんだ。15年ぶりに会ってきたよ。とても幸せそうで、近くでお祝いできて良かった」で良いわけです。


話したい内容を一つに絞り、しかも主語と述語を明確にして文章を短く区切っています。

すると、相手は「結婚式っていいですよね!」「自分も幸せな気持ちになりますよね」など、返してくれます。その後「会場はどこだったんですか?」など、相手からの質問に答えるような形で会話は進んでいきます。これが会話のキャッチボールです。自分一人が喋り続けるのは会話とは言えません。初対面の相手のスピーチを聞くわけではないのです。


会話のキャッチボールがうまくいくと、「この人話やすいなぁ」「この人と話していると楽しいなぁ」と思ってもらえます。相手は好印象を抱いてくれます。



②話の流れを整理する

上の例でも分かるように、聞き手は話の展開が分からないとストレスを感じます。そこで、何について話をするかをはじめに明確に示します。さらに、具体的なポイントや根拠となる理由がいくつあるかも示しておくと、聞きやすくなります。


「〇〇は良いと思います。そう思う理由は3つあって、1つは…。2つ目は…。・・・」と、展開させていくのが理想です。これは相手との会話だけではなく、スピーチやプレゼンにも取り入れてほしい形式です。



③分かりやすい言葉

分からない話を延々と聞かされるのは苦痛です。相手に分かる言葉、分かりやすい内容を心がけてください。分かりやすい言葉を分かりやすく話すのは簡単です。


分かりやすい言葉を難しい言葉で長々話すのも実は難しくありません。初対面の相手には「自分を良く見せたい」「自分のことを凄いと思ってもらいたい」と考えているので、無意識に難しい言葉を使いがちです。


この意識の中、難しい言葉を誰にでも理解できるように話すことが難しいのです。でも、「良く見せたい」ではなく、会話のキャッチボールを楽しむことを意識すると難しいことではなくなります。ポイントは中学生でも理解できるように話すことです。



④語彙を豊富に

同じ内容であれば、状況や心情を長々話すよりもたった一言で伝えられた方が良いです。例えば、新型新幹線の形状を伝えるのに「先端部分が従来の型よりも細長く、丸みを帯びていて」と話すよりも「カモノハシのような形」と表現した方が分かりやすいです。

語彙が豊富であると、たった一言でも言葉足らずになることなく具体的に伝えられます。そのために本を読むことをお勧めします。気になるフレーズやワードが出てきたら、すぐに使ってみることで覚えられます。



⑤丁寧な言葉を使う

何かビジネスをするとしたら、プライベートで交流を深めるとしたら、言葉づかいが丁寧な人とそうでない人とどちらの人がいいでしょうか?もちろん、ビジネスでは能力が大事ですし、プライベートでは人柄が大事です。


言葉づかいだけでそれらが分かるかと言えばそうではありませんが、言葉づかいで判断されているのが現実です。初対面の相手にいきなり普段の会話のような砕けた言葉を使わず、交流が深まるまでは「です」「ます」調の丁寧な言葉を使ってください。


年上の方、目上の方には敬語を使います。この時のポイントは二重敬語に気をつけることです。例えば、「拝見させていただきました」は誤りです。「拝見する」が尊敬語です。「させていただく」をつけると二重になり、誤りです。敬語、尊敬語、丁寧語を見直して正しく使えるようにしましょう。




意識を相手に向けること

好印象を与える話し方のポイントを紹介しました。自分を良く見せたいと思ううちは意識が自分に向いています。相手と交流を深めるためには意識を相手に向けることが大切です。

今回はポイントを具体的に5つ紹介しましたが、相手と会話のキャッチボールがうまくいくように「短く簡潔に」と「言葉選びを慎重に」するだけであなたの印象はガラリと変わります。